【静岡ガス株式会社さま】「こんな人材が採用できるんだ!」課題フォーカスと幅広い選択肢が生んだキャリア採用の成果

1910年設立。静岡県中東部を中心に、ガス・電力など生活に不可欠なエネルギーを供給する地域のインフラ事業を営む静岡ガス株式会社でキャリア採用担当を務める、白鳥さんにお話を伺いました。

企業概要
●法人名:静岡ガス株式会社様

●業種:都市ガスの製造・供給および販売、発電および電力の販売など

【実施内容】
●求人広告

【成果】
●約2ヵ月間で総合職9名程度を採用

目次

キャリア採用における有効応募の獲得に苦戦していた

— 当初、どのような採用課題を抱えていらっしゃいましたか?

竹田:
白鳥さんとの出会いは、グループ会社で人事担当をされている方が、私が登壇する採用セミナーにご参加頂いたことがきっかけでした。セミナー終了後、「もう少し具体的なお話を聞かせてください」ということで貴社にお邪魔させて頂いた際、静岡ガス様の採用担当としてご紹介頂いたと記憶しています。当時は、採用についてどのような課題を抱えていらっしゃったのでしょうか。

白鳥さん:
一言でいえば、キャリア人材における有効応募の獲得です。ありがたいことに、静岡ガスという会社は皆さんから幅広く認知して頂いているので、募集をすればご応募はたくさん頂ける状況でした。しかし、弊社の採用要件に合致する方からのご応募は少なく、どうしたら採用したい人材と出会えるのか、悩んでいました。

竹田:
難しい問題ですよね。採用業界にいる私から見れば、御社は所謂、人気企業です。人気企業・有名企業だからといって簡単に採用できる訳ではない、という現実がよく分かります。

白鳥さん:
そうですね。どのような方法で、何を伝えれば、採用したい人材に届くのか。今回のキャリア総合職採用では20名というキャリア人材の採用目標を立てていましたが、採用基準を妥協することは考えていませんでした。採用予算にも限りがある中で、優秀な人材をいかに採用するか、手法選定には本当に頭を悩ませましたね。

竹田:期間と費用に余裕があれば、様々な手法を試して、一番合うものを継続するのが分かりやすい方法ですが、今回は募集期間も限られていたので、精度が高い手法を予測するしかなかったですよね。

白鳥さん:
あとは、もっと手前の段階ですが、そもそも静岡ガスがキャリア採用を行っていることの認知が不足しているという課題も感じていました。私は5年ほど前にキャリア採用で入社しているのですが、その時点では、静岡ガス全体でキャリア採用者は10名程度だったと記憶しています。2年前に私が採用担当に着任してから本格的にキャリア採用に力を入れていますが、まだまだ皆さんに知られていないと思っていたので、認知を拡大する意味でも求人広告の利用をはじめました。

ーどうして、キャリア採用を拡大するんですか?

白鳥さん:
人材の多様性拡大が目的です。静岡ガスでは、2030年ビジョンを打ち出しています。事業ポートフォリオにおいてガス事業が売上の約9割を占めている状態(2018年-2020年水準)から、2030年にはガス事業50%、ガス事業以外50%の比率にするというビジョンです。人材の観点からそれを実現する為に、多様なバックグラウンドを持つ方にご入社頂くことで、ほとんど新卒採用のみだった静岡ガスの考え方をストレッチさせることがキャリア採用の狙いなんです。元々は保守的な風土が強い会社ですが、人事制度改革に加え、様々な業界からキャリア入社する方が増えたことで、少しずつカルチャーの変化がはじまっています。今年1年間で、約30名の方がキャリア採用で入社しています。

竹田:
2030年というと、ちょうど5年後ですね。
5年も経てば、入社した方が現場の中心になり、活躍される時期ではないでしょうか。
5年後を創る取り組みの一端にも関わらせて頂けたことをうれしく思います。

課題フォーカス型で顧客に耳を傾けてくれた

— チームフォワードがご支援させて頂いて、よかったと思うことはありますか?

白鳥さん:
応募数が爆発的に増えたことです。弊社では年1回、大規模な総合職募集を行っていて、今回は3回目になりますが、過去2回と比較すると、同規模の予算で応募数は約3倍になりました。「有効応募を獲得したい」という課題と矛盾しているように聞こえてしまうかもしれませんが、書類選考通過率も上げることができ、結果的に採用人数は9名程度になりそうです。
(※インタビュー時点では、最終的な選考結果は出ていませんでした)
チームフォワードさんにご支援頂いた手法以外からの採用も含めれば、概ね目標の20名前後の採用が実現できそうです。

竹田:
おめでとうございます!
今回は、求人広告『doda』をご利用頂きました。ご提案時にお伝えさせて頂いたとおり、
dodaは
「明確な特徴がある募集での応募獲得力が圧倒的」
「会員人材層の幅が広く、専門性が高い優秀人材も一定割合の登録がある」
という2つの特徴を持っています。
今回の総合職募集は、この2つの特徴が機能すると考えていました。

白鳥さん:
弊社にあった適切な求人広告をご提案いただき、ありがとうございました。
求人広告は、どちらかというと若手人材や未経験採用との相性が良い手法だと思っていたのですが、
「こんな人が本当に採用できるんだ!」という高度専門人材が複数名採用できたことに特に驚きを感じています。

竹田:
白鳥さんのご認識どおり、原則的には求人広告は若手採用に強く、専門人材は転職エージェントやヘッドハンティングといった手法がファーストチョイスになるのが一般的だと思います。
しかし、一般的にこれらの手法は求人情報が非公開なので、認知拡大には繋がりづらいのです。
今回は、総合職募集なので、極端に言えば「静岡ガスで何かをやりたい」人であればマッチング可能性がある求人でした。まだ明確に転職意思が無い人や、一度は転職を諦めてしまった人など、転職エージェントのアクティブユーザーでない人たちも惹き付けるパワーがある求人だと思っていましたので、狭く深く、ではなく、浅く広く、のアプローチが効果的であると予測していました。
また、『doda』は転職エージェントの登録機能も持っている為、転職エージェント利用者層にリーチしたことも一因でしょう。

— ご支援のプロセスで感じたことはありますか?

白鳥さん:
打合せをしていると、竹田さんは常に課題フォーカスベースであると感じました。
今までは求人メディアの方と接することが多く、どうしてもソリューションの幅は提供サービスの範囲に限定されがちでした。竹田さんは、求人広告代理店という側面もお持ちなので、まず課題解決があって、その次に手法という順番ですよね。私たちの声に耳を傾けて一緒に解決策を考えてくれたという印象があります。

竹田:
ありがとうございます。
白鳥さんのように採用専任の方がいらっしゃる企業では、私は適切な手法選定と、
それをしっかり使いこなすためのお手伝いだけで十分だと思っています。
採用支援の仕事はあくまで「黒子」です。
サービスの押し付けにならないよう、必要な時に、必要なだけ使える、が弊社の価値なんじゃないかと。

グループ全体の採用強化へ

— 最後に、これからチームフォワードに期待することを教えて頂けますか?

白鳥さん:
静岡ガスはグループ経営を強化しており、様々な機能が静岡ガス株式会社の管理部門に集約されつつあります。もちろん、そこには採用機能も含まれます。現在、30社ほどのグループ企業がありますが、企業によっては、採用専任担当を配置できなかったり、採用ノウハウがないというケースもあるので、私たち本社人事主導で採用を進めています。
そういった中で、事業特性上、採用が難しいポジションが今現在でも顕在化しています。重点的に採用活動をしていく必要があるのですが、採用スピードも上げていくために、竹田さんにもサポートして頂きたいと思っています。

竹田:
ありがとうございます!
同じグループといえど、静岡ガス株式会社と静岡ガスグループ各社では、採用市場における外からの見え方は異なります。それに伴い、必要なアプローチも異なってきますので、「静岡ガスグループ」と一括りにするのではなく、一社一社のお声を丁寧に聴き、採用実績を積み重ねていく後方支援が出来れば幸いです。

白鳥さん:
はい、これからもよろしくお願いします。

竹田:
白鳥さん、本日は、貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。

【あとがき】
静岡ガス株式会社の白鳥さんにお話を伺いました。
採用活動は、川上(計画段階)から川下(実務レベル)まで淀みのない水流を作る活動だと考えています。
どんなに賢い人が立派な計画を立てても、
忙しくて実行が疎かになれば、その姿を見た採用候補者が魅力を感じる可能性は低いでしょう。
逆に、日々の採用実務をいかに一生懸命こなしていても、
途中で水流が止まっていては、そこまでたどり着く人材と出会うことはきっと難しいです。

静岡ガス様において、チームフォワードがお手伝いさせて頂いたのは、
ほとんど採用手法選定のみです。
白鳥さんのお話を伺うと、採用市場や自社のポジションを的確に把握されていて、
採用実務についても、お忙しい中でも押さえるべきポイントをきちんと押さえた活動をされている印象でした。
有効応募の獲得が難しかったのは、採用手法ごとの経験値が少なかった”だけ”であり、
それはキャリア採用の歴史が浅い静岡ガス様にとって当然のことでした。

たまたまそのようなタイミングで白鳥さんとのご縁を頂けたことが大きいのですが、
採用目標20名をビッグプロジェクトにせず、最小限のコストと時間で目標達成に近づけたのは
川上から川下までをしっかり眺め、課題を特定できたからだと考えています。
「必要なときに、必要なだけ」ご支援させて頂くことを掲げるチームフォワードとしても、
非常にうれしい結果となりました。
白鳥さん、インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。


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この記事を書いた人

株式会社チームフォワード代表取締役。
静岡県立浜松南高校 卒業。
静岡県立大学 経営情報学部 卒業。
株式会社マイナビで10年以上の人材コンサルティング経験。静岡県内の中途採用部門責任者として地方企業の採用支援に従事した後、教育研修事業部門の営業部長となり、日本を代表する大手企業への人材育成・組織開発のコンサルティング営業、及び、組織マネジメントを行う。
地元静岡にUターンし、転職エージェントで企業担当/キャリアアドバイザーを経験。                  
2022年 株式会社チームフォワード 創業。

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